杉原スイングを最後までやり通しながら、少しずつ手探りの修正をしたけれど、少しうっすらと光が見えたかなと思えたのは、既に終盤だった。
人が見ていると、体を大きくスエイさせる打ち方は、いかにも初級者っぽくて恥ずかしい気がしたけれど、全然しっくりとくる感触がなくて、もうどうでも良いから、恥ずかしくて良いから、大げさなスエイをさせてお気軽に打ってみようと決めたのが後半の5ホールを終えたときだ。
5ホール終えた時点で、後半は既に+10という散々な結果だったから、開き直るには丁度良いタイミング!
強く打とうとか、スイングスピードを速くしようなどという意識を完全に捨てて、お気軽にポーンと当たれば良いと言い聞かせて、スエイも格好が悪かろうが見てくれも悪かろうが、そんなことの恥ずかしさも意識の外に置いて切り替えた。
後半の残り4ホールで、ドライバーのOBもあったけれど、OKバーディーもあり、+2で凌げたのが不思議だった。お気軽に打っても飛距離は落ちないし方向性も良くなった。なんと言っても、クリーンにヒットする率が格段に良くなった。
体のスエイは、杉原プロの真骨頂。そこを最も意識して『真似る上での中心課題』に据えていかなければならない・・・のかもしれない。
分からないけれど、この体験は大事にして練習してみたい。
と言うことで、もうしばらくは、杉原スイングの追求は続ける。
所で今日はドライバーもセカンドも散々な結果だったけれど、バーディが2回取れたのは嬉しい。2回目のバーディーはパットで取ったが、最初のバーディーはショットで取った。
こういうことなんだなぁ~と、強く納得をさせて貰えて嬉しい体験だった。肝に銘じておこう。
しかしいつになったら結果が出るのだろう。
今日もIさんに『色んなことを試しすぎ!』って言われたけれど、こんな楽しいことは止められない。これからもズッと気長にお気軽な気持ちで試行錯誤していこうと思う。
あぁ、でもでも、やはり結果は出したいものだ!
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なかなか練習場に行く時間が無くて、ちょっと空いた時間だけ庭で『杉原っぽい』スイングの試行錯誤をしているが、
もしかしたら、高齢者向きのスイングかも知れない!・・・という気がしてきた。
真似をする上で要注意な点は、
真似というのは『自分の色んな感覚でイメージしたもの』を真似てみるわけだから、いわば自分流の翻訳になる。決して他の人の真似と同じではない。運動学では『動きを真似ると言うことは、模倣ではなく、その動きをヒントの一つにして、その人のオリジナルな創造的な動きを生み出すことである』と言う。
だから、自分の翻訳が今のベストな解釈かどうかを、常に試行錯誤してチェックをしなければならない。
翻訳が間違っていたら、ハッキリとその結果が出てくると言うことだ。
杉原プロは、日常の姿勢や歩き方においても、常に上目づかいな人かも知れないと想った。
160cmの背丈なのに、大男達と話をしているときにもアゴを反らして相手を見上げることがなく、アゴは締めたまま上目づかいで見ている・・・そんな人じゃなかったかなと想像した。
もしそうならば、この点は絶対に真似をしてスイング作りをしなければならない!
スタンスをとって構えた時も、テークバックをしていくときも、切り返してスイングを開始するときも、インパクトでも、フォロースイングの時も、球の行方を見るときも・・・・ずっとアゴを引いて上目づかいで球を見ていなければ、彼の重要な感覚を再現できないのではと思った。
このポイントを取り込んで杉原っぽいスイングを再現していくと、素振りの段階ながら、面白いことが起きた。
大きなテークバックをすることがなくなり、大きくスエイして頭の位置が派手に動いても、力強いスイングができるようになった。無理をしてテークバックを小さくしているわけではなく、アゴが締まって上目づかいで球を見ながらスエイをさせていくと、何も不安なく強く振り切れる・・・という安心感に包まれる。
まだ実際に球を打っていないから何とも言えないけれど、もしこれで大きな問題も無く打つことが出来るならば、今までやってきたスイングの全てを捨てても良い。
明日、やっと練習場で打つ時間が取れるから、明後日のかずさCCで採用できるかどうかを試してみよう。
私がチャンとゴルフを始めたのが11年くらい前からだけど、杉原プロが亡くなったのが11年前。
スポーツを見るのは大好きだったからゴルフも結構昔から見ていた。その所為で杉原プロのスイングが妙に記憶に残っていたのかも知れない。
ところで、
Hさんは、昔、杉原プロとラウンドしたことがあると今日聞いてびっくり!
私がテレビで見ただけのスイングイメージと、実際にリアルに見たことがあるHさんの記憶に残っているイメージは、きっと相当に違うのかも知れない。
ともあれ今日は、自分なりに記憶している杉原輝雄スイングでラウンドに徹してみた。
結果は相当に叩いてしまったというスコアーだったが、感触は決して悪くはない。上手くいかないのは、まだまだ杉原スイングを始めたばかりで、その精度が良くないからだ!そう思うことにした。
最終ホールでのこと。
私の前にIさんがティーショット前のドライバーを振っているとき、それを見ながら『この人の真似は出来ないけど、インパクトの腰の反りはなかなかキレイなもんだ』と感心していたのだが、フト、杉原流に加味して、これを一つ取り入れて振ってみるか!と思ってしまった。
素振りもせず、思い切ってインパクトの腰のソリを入れて振り回してみた。地球を叩いて大ダフリのチョロ!あちゃー!やってしまったと悔いたのだが、帰宅して思い出しているときに、またフト杉原プロのフィニッシュの姿が脳裏に浮かび上がってきて、大きな間違いに気がついた。
腰のソリは、ある意味誰でもそれなりには自然に出来ているはずだが、アゴまでは緩めて(反らして)良いはずが無い!杉原プロのフィニッシュの顔は、アゴが締まったまま、上目遣いでボールを目で追っている・・・・という風に私の記憶が蘇ってきた。本当にそうだったかどうかの自信は無いが、アゴを反らして(緩めて)体をも緩めるような動きはしていなかったのではと思った。腰や体の反りは、ある意味、アゴの動きを緩めることになる。だから右肩が緩まって沈み込み、結果として地球を叩いてしまった・・・・のであったならば、これは大きなヒントを得られたかも知れない。
杉原プロのように、アゴを締めたままでスイングを意識すれば、体の正面でスイングする時間が長くなる。インパクト後は上目遣いで球を追う感じになってくるはずだ。そうすれば体が開きすぎることがなくなりそうだ。
杉原プロはいち早く長尺ドライバーを使いこなした人だと聞いたが、絶対に打ち急がない為のスイング作りを絶対に考えたはずだ。その点も、若しかしたらテイクバックのどこかにヒントがあるかも知れない。余裕を持たせる為のテークバックからのスイングのどこかに何か大きな工夫をしていたのではないだろうか。
Iさんの真似をしたおかげで、今こんな事に気がついた。面白い!
明日、練習場で、ここを色々と手探りしてみよう。
あるひょんな体験から試してみたスイング。
五角形(肩と腕のおおよその形)で少し肩肘ばった構えからのパットにしてから、真っ直ぐ転がっていく確率が高くなったのだが、
先日のラウンドで、木立の中に打ち込んだあとのリカバリーの際、このパッティングの構えで打ち出してみたら、狭い木立の間を狙い目通り、真っ直ぐ飛んでくれた。偶然かと思ったけど、その後に3回あった同じ状況の中で、いずれも同様の結果となり、良いリカバリーが出来たという体験をした。
パットと短いランニングアプローチとショートリカバリーには良いらしいと思ったので、これから多用するつもりだった。
昨日の練習場で、今挑戦しているスイングの改造が、上手くハマったときには素晴らしい弾道の球筋でヒットするけれども、どうにも確率が良くなってこなかった。精度が良くなるように反復練習を続けたけれど、筋肉疲労と共にどうにも良い感触を得られないまま終わろうとしたときに、まさかと思いつつ、この五角形のアームで少しずつスイングを大きくしながら試してみたら、何とも不思議な感覚で、安定したヒットが続き、飛距離も方向性も良かった。
今改造中のスイングとは全く違う。
昔の杉原輝雄プロを思い出した。
日本の某大会に出場したニクラウスが『今日はアマと一緒だった』と言ったというマチュアっぽいスイングをしていた杉原プロだが、30勝以上した偉大なプロゴルファーだ。
このスイングで一度一勝負をしてみるか!と、今迷っている。
建物や通路などは古いまま改修されずだったが、コースの手入れは、流石に一流のゴルフ場だった。
ふかふかしたフェアーウエイ、沢山あったバンカーの状態、グリーンの素晴らしさ等々、これが全て無くなってしまうのかと思うと、まことに残念でもったいない気がした。
そんな良い状態のゴルフ場にもかかわらず、いろんな罠にはまって大叩きをしたホールが4ホール。
悔しさ以上に悔やまれてしまったが、良い体験だった。(と帰宅するまでは思っていた。)
バックナインの15番では、素晴らしいドライバーショットのあと、残り135yの登り10mだったから、6番アイアンでクリーンヒットしたにもかかわらず、20yも手前のバンカーに!
一体何が起きたのかと唖然として叫んだら、パートナーのお二人に『この登りなんだから2番手上のクラブじゃ無きゃ届かないよ!』って言われた。内心、その2番手上のクラブで打ったのだけど!と思いつつ黙って考え込んでしまった。距離を間違っていたのかと思って確認したけど、間違ってはいない。自分の腕前では、4番手上くらいで打たなきゃ届かないって事か?それほどの登りには見えなかったのだが・・・、これが一種の視覚的な罠だったのかも知れない。
さてそんな中で、今日はテークバックのトップの位置を低く、引っ張り込むようなイメージのスイングを徹底して心がけてみた。クリーンヒットする回数が少なく、グリップやリズムを変えながらの微調整をして、後半は少し『あぁこんな感じかな?』という手応えは感じ始めた。特に良かったのが、このスイングのお陰だと思うが、アプローチが安定して違和感なく出来たのが有り難い。その相乗効果として、当然パット数が激減した。もっとも、パットに関しては、取り入れたパットの腕の形で引っかけることが少なくなり、転がりも良くなった点が功を奏したようにも思う。パターを持つ腕の形を、トライアングルから五角形(野球のベースボールの形)に変えたら、スムーズにヒットできるようになって安心感を持つことが出来た。まだまだ自分の形として定着せず、気がつくとトライアングルで打っているときもある。早く自然に、この形でパットが出来るように習慣化したいものだ。
さてもう一点、超馬鹿げた物忘れだが『後方へ左腕を少し伸ばしていく』というテークバックの始動の重要ポイントをスッカリ忘れたままラウンドをしていたことだ。全くどうしてなんだ!私の記憶はバカみたいに危なっかしい。帰宅後に反省の素振りを庭で行ったとき、『ア~~~っ!』と叫んでしまった。
これをスッカリ忘れて、アプローチ以外の全てのスイングのリズムが、今までやってきたことの繰り返しをしただけじゃないか。
今日の富里でのトライは、一体何だったのかと我ながらあきれ果ててしまった。スイングの始動のポイントをチャンと忘れずに行っていても、それが巧くいったかどうかは、もちろん分からない。分からないけれど、その善し悪しの結果を得ることは出来ず無駄にしてしまった。
なんだかな~~~、わたしゃ、本当にバカみたい。